Wendigo
Vengeance of the Wind 
「お前来た。お前見た。生かしては還さぬ」
 
■聖なる大地の護り手
■冬の森の狼
■喪失の記憶
■侵略者を撃て
 
伝説
 厳しい冬だった。大地は白く凍てつき、夏は永遠に来ないかと思われた。そこには春も秋もなく、死が死ぬことなく世界を席捲していた。この事態は、フォーリング・バードのせいで引き起こされたと言われていた。フォーリング・バードは人ではなかった。原野に暮らし、聖地を護る狼変化だった。狼変化としての大きな力の故に、フォーリング・バードは世界に恐ろしい冬をもたらしてしまったのだ。
 
 それはこういうわけだった。誰も彼のことを好かないので、フォーリング・バードはいつものように一人で狩りに出かけていた。狼の血を知らない者にも、彼の怒りははっきりと見て取れた。フォーリング・バードはいつでも怒っていたので、人間の友達も一緒に狩りに出かけるのを怖がったのだ。
 狼の姿をとり、木々の間を駆け抜けていたフォーリング・バードは、泣いている乙女を目に留めた。乙女に近付き、何故泣いているのかと訊ねると、乙女は恐れる風もなくこう言った。「兄に人生を台無しにされたんです、狼さん! 兄は私に恥をかかせました。もう、村の者は誰も私を妻にしようとはしないでしょう」
「お前のような美しい娘に一体どのような恥を?」フォーリング・バードは訊ねた。「お前から男の愛を奪うのは、月に恥をかかせるより難しいだろうに」
「あなたはそう言いますが、兄は私を嫌っています。私が森の余所者といちゃついていると兄は言い、みな兄を信じました。兄は偉大な戦士ですから」
「私がお前と結婚したら、誰もそんな事は言わないようになるだろう。来なさい。お前の村で暮らそう。私の美しい妻を、誰もが羨むことだろう」
 乙女は微笑み、新しい夫を村へと導いた。歩きながら、フォーリング・バードは再び人間の皮を着た。村に着くと、乙女が強い戦士を連れてきたことと、二人が夫婦であることに誰もが仰天した。
 次の日、フォーリング・バードは妻の兄を狩りに誘った。しかし義兄はこう言った。この村の誰も狩りをしたことがない、なぜならその必要がないからだ、と。
 フォーリング・バードは奇妙に思ったが、ともかく一人で狩りに出かけた。夕方になって、10羽のノウサギを携えてフォーリング・バードは村に帰った。獲物を渡し、皮を剥いで料理するように言うと、妻は実に見事にやってのけた。しかし食事の段になると、妻は口を付けようともしなかった。「お腹が空いていないんです。先に兄と食事を済ませてしまいましたから」と彼女は言った。
 次の日も同じことが起こった。自分で取ったバイソンを獲物として持ち返ると、妻はそれを巧みに料理し、剥いだ皮で外套を作り始めた。しかしやはり、一口も食べようとはしなかった。兄と食事を済ませたというのだ。
 フォーリング・バードは不審に思い、今度は狩りに行く振りをして、ギフトを使って村の傍に隠れ、妻を見張ることにした。
 昼になると、人間の余所者の一団が村にやってきた。彼らは妻の兄に歓迎され、村人全員が招かれて、用意された大きな甕(かめ)から食事が振る舞われた。余所者たちが満腹して眠りに落ちると、村の戦士たちが彼らを殺した。女たちは手慣れた様子で死体の皮を剥ぎ、甕に入れて料理してしまった。
 フォーリング・バードは自分の目が信じられなかった。しかし、彼は素早く頭を回転させた。死んだ余所者の指を一本くすねて、彼は日暮れを待った。収穫なしで狩りから帰ってきたふりをして村に戻ると、何か食べるものはないかと妻に訊ねた。兄が全ての食料を持っているが、妹の夫のためなら分けてくれるだろう、と妻は答えた。そこでフォーリング・バードは義兄の家へ赴き、少し食べ物を分けてくれないかと訊いた。
 義兄は微笑み、彼を招き入れた。そして、とろとろ煮えている甕から椀にシチューを取って差し出した。フォーリング・バードはこっそり死体の指を椀に落とし、改めてそれを摘み上げ、さも驚いたふりをして叫んだ。「義兄は私に人肉を食わせようとした! ガイアへの裏切りだ!」
 義兄は見る見るうちに怖い顔になり、まるで服のように人間の皮を脱ぎ捨てた。義兄の正体はウェンディゴもどき――偉大な精霊から名前を盗んだ、卑しい人食い精霊だったのだ。
 ウェンディゴもどきに捕まえられる前に、フォーリング・バードは素早く家の外へと走り出た。外では村人全員が迫ってきていた。全員がウェンディゴもどきで、彼の妻さえもそうだった。フォーリング・バードは狼に変化し、捕まえようとする手をすり抜けようとした。しかしウェンディゴもどきたちは風よりも速かった。彼らはフォーリング・バードを取り囲み、食べようと包囲の輪を狭めてきた。フォーリング・バードは、部族のもっとも偉大な守護精霊に助けを求めた。
 すると風が咆え猛り、空から氷が降ってきて、ウェンディゴもどきたちを次々に地面に串刺しにした。恐ろしい巨人が木々の梢をまたいで現われ、自分の力を真似ようとした悪い精霊たちをぎらぎら光る目で睨みつけた。巨大な手が地面に向かって伸びてきたかと思うと、ウェンディゴもどきたちを掬い上げ、洞窟のような口の中に落とし込んで一飲みにしてしまった。
 だが、大ウェンディゴは一度目覚めたらそう簡単には眠りに就かない。その年の間、大ウェンディゴは大地を荒れ狂い、然るべき季節の風を吹き散らしてしまった。ようやくその怒りが静まると、大ウェンディゴは再び喚ばれるときまでの眠りに落ち、待ち望まれた暖かい風が春の訪れを告げた。
 フォーリング・バードはガルーの友達のところに帰り、自分の冒険譚を話して聞かせた。彼は大変大きな栄光を勝ち得たが、同時にそれから10年は嘲られる羽目になった。いやはや、まったく、ウェンディゴを召喚するような馬鹿がいるものだろうか!
 
解説
 クロアタンは堕ち、ウクテナはその血をワームカマーの穢れに染めました。今やピュア・ワンズの道を行くのはウェンディゴだけとなり、しかもその数はとても少なくなっています。あるサージ曰く、やがて忠実な子孫を護るため死の精霊が立ち顕れて、都市は錆びて腐り落ち、ワームカマーの血が――ガルーのでさえも――新しい森の大地を潤すことになろう、と。真実であるかはともかく、少なくとも、それはウェンディゴの夢です。
 
 ウェンディゴはその心に、今なお苦悩を秘めています。かつてヨーロッパからの植民者が北米大陸を席捲した際、ウェンディゴは人間のいとこたちが白人の毒に置かされていく様を見せ付けられました。この3世紀というもの、ウェンディゴはワームカマーに対するゲリラ戦を続けてきました。祖先の文化と血筋の純粋さを守るために。たとえ一時的にヨーロッパのガルーと手を結んだとしても、誇り高いウェンディゴは自分たちの大地が奪われたことを決して忘れはしません。その苦渋はあまりに深いのです。サイレント・ストライダーズ、ブラック・フューリーズ、レッド・タロンズなどと少しは交流があるものの、他の部族を信用してはいません。ゲット・オブ・フェンリスとシャドウ・ロードに至っては嫌い抜いています。本当に信頼できるのは兄弟たるウクテナのみであると、多くのウェンディゴは考えています。
 
 ウェンディゴは森林地帯でのサバイバル、隠密、そして一撃離脱の戦術に精通しています。中には、人間の居住地やワームカマーの部族に潜入し、後々のために情報を収集する者も存在します。ウェンディゴはネイティブ・アメリカンか狼としか交配せず、自分たちのキンフォークに伝統を伝えることに心血を注いでいます。ウェンディゴの最終的な目標は、北カナダの「解放」と、北米大陸の白人の支配力を弱体化させることです。この目標のために、ヨーロッパの侵略者との密かな戦争に並行して、精霊界の中に失われたクロアタンを捜し求める者もいます。
 
  この部族はその根底に、非常に純粋な形の伝統を保持しています。失われた儀式を執り行なうことができるウェンディゴは、そのために外部の汚染を忌避し、余所者をひどく嫌う傾向があります。ヨーロッパのガルーがウェンディゴのムートに招かれることはまずありませんし、誰も歓迎はされないでしょう。
 
 ウェンディゴは獰猛で誇り高い部族です。他の部族が思っているほど血に飢えてはいませんが、侮辱や裏切りに対して容赦はしません。ウェンディゴは精神的に、大地に対する深く神聖な義務感を抱いています。部族の中には、ヨーロッパの人間やガルーとの和解の道もあると考えるものもいます。ワームカマーたちが腐りゆく都市を離れ、伝統に回帰すれば……。しかしそんなことは起こりそうもありません。だからウェンディゴは、白人たちを今も軽蔑しているのです。
 
歴史
 ウェンディゴは、ヨーロッパ人との混淆が進んでいない、ピュア・ワンズの最後の砦です。
 かつてウェンディゴは、ウクテナとクロアタンと共に、北米大陸全域を治めていました。しかしそれももう、遠い昔のことです。過去5世紀に渡るヨーロッパ人の侵略は、ネイティブ・アメリカンの兄弟たちと同じように、ウェンディゴの人口と力の両方を著しく弱めました。ウェンディゴはその責を負うものとして、ヨーロッパ人をワームブリンガーと呼び、ウクテナを除く他の全てのガルーをワームカマーとして嫌っています。
 アメリカでも北部の州とカナダでは、まだウェンディゴは数多く存在します。アメリカ南部ではウクテナの方が多いのですが、ウェンディゴの目から見れば、ウクテナはワームブリンガーとの混血によって、既に純粋ではなくなっています。それでも、ヨーロッパのガルーよりは遥かにましではありますが。
 この二つの部族の分裂は、彼ら自身の力を弱めています。イーター・オブ・ソウルズとの戦いにおいて殉死したクロアタンの喪失の記憶も、二つの部族を物質と精神の両面においてひどく苦しめ、かつてのような信頼関係を結ぶことを難しくしています。
 ウェンディゴにとっては、クロアタンの記憶はヨーロッパ人たちがピュア・ランド(北米大陸)にワームをもたらしたことを思い出させます。一方ウクテナにとっては、クロアタンの犠牲は、ガルー間の恒久的な平和への探究を刺激し、ワームとの新たな戦い方の模索を促進させます。こうしたわけで、二つの部族はクロアタンの死を嘆きながらも、目と目を見つめ合ってお互いの不和を癒すことまではできていないのです。
 しかしそれでも、ウェンディゴとウクテナは他のどの部族よりも親しく付き合っています。どちらも相手を尊敬し、他のガルーより遥かに偉大で信頼できる部族として互いを見ています。ワームとの戦いの時を除けば、ウェンディゴが手を組もうとするのはウクテナとレッド・タロンズのみです。ヨーロッパのガルーを赦そうとするには、ワームブリンガーの侵略の記憶は、まだあまりにも苦いものなのです。
 
 ウェンディゴは、どの部族よりも深く大地と結びついています。他の部族がキンフォークと共に移民を繰り返してきたのとは対照的に、ウェンディゴは祖先の土地から滅多に離れようとはしませんでした。ウェンディゴの血と肉と魂は、大地の弟妹のようなものなのです。
 しかしそれだけに、その絆を断たれてゆくウェンディゴの怒りと哀しみには凄まじいものがあります。どの部族よりも穏やかで優しいガルーになれるウェンディゴは、ひとたび愛する大地や伝統、キンフォークが危機に曝されたが最後、慈悲のかけらもない報復者へと変貌するでしょう。
 部族の中には、大地だけではなくキンフォークの保護も大切ではないかと唱える人々もいます。キンフォークには自分で自分を護らせればよい、それが戦士が戦い方を学ぶ唯一の路だ――という意見もあるのですが、カウンシル(議会)の賢者たちは、キンフォークなくしてはウェンディゴも滅ぶであろうとそれを諌めています。しかし誇り高いガルー戦士たちも、憂鬱、貧困、絶望、価値観の喪失といった、侵略によって生まれた数々の疾病に対しては戦う術を知りません。伝統の道から引き離されて、キンフォークたちは今日も苦悩しています。
 そこで最近では、ウェンディゴはネイティブ・アメリカンの政治活動や野生の狼の保護に力を注いでいます。ワームの手の者が入り込んだマスメディアでは流されないようなネイティブの抵抗運動に、多くのウェンディゴが協力しています。ペンテックスは部族の土地を幾つも買い占め、山を丸裸にし、鉱脈を掘り尽くし、核廃棄物を捨て、とどめにダムの底に沈めるのです。
 幾つもの前線を抱えるウェンディゴが戦いに勝つには、明らかに同盟者が必要です。しかしその苦渋に満ちた経験とプライドは、外に助けを求めるには大きすぎます。特に、ワームの迷路に足を踏み入れたピュア・ワンズの兄たるウクテナに対しては。部族間の関係修復に努める氏族もありますが、クロアタンの喪失の責を負うものとして今もウクテナに対する憎悪を心に抱く者たちもいます。部族の賢者たちは、この怒りの原因を知っています。ウェンディゴは、自分たちがクロアタンの代わりに死ねばよかったと思い、その自責から来る怒りによって心を蝕まれているのです。
 
社会
 ウェンディゴは氏族のアルファ(第一位の狼)である酋長(Chieftains)によって統治されます。酋長には、平和なときのチーフ(Chief、あるいはPeace Chief)と戦時のウォー・チーフ(War Chiefs)の二人がいることが普通です。チーフはフィロドクスが、ウォー・チーフはアールーンが努めます。この制度はしばしばトラブルを引き起こしています。ウォー・チーフは、今は戦のときであり、従って常時アールーンが統治すべきだと主張するのです。ピース・チーフはもちろん、これに異議を唱えています。
 酋長がその地位を巡って挑戦されることは滅多になく、その言葉には誰もが耳を傾けます。また酋長は、精霊や魔法、予言といった神秘的な物事を含む部族内の事象全般に渡るアドヴァイザーとして、精霊議会(the Lodge of Manitou、またはthe Lodge of Mysteries)として知られるシャーマンの集団によってアシストされます。酋長が死ぬと、精霊議会は次の酋長を選定することになります。
 ウェンディゴは月相によって与えられる役割をとても重く見ており、それを逸脱した行為は歓迎されません。サージがアールーンのように振る舞うことは、一度や二度ならいいのですが、それが続くと不幸を招くと考えられています。例外はラガバシュで、むしろタブーを破り、予想も付かないような行動をとることが期待されます。
 ウェンディゴは月相を以下のような独自の言葉で呼ぶことがあります。
 ラガバシュ→ヘヨーカ(Heyoka)、サージ→アンガルクク(Angalkuq)、フィロドクス→メディウィウィン(Mediwiwin)、ガリアード→ダエバウジムート(Daebaudjimoot)、アールーン→ヤーパヘー(Ya'pahe)
 
 ウェンディゴのキャンプには以下のものがあります。
■The Warpath(出陣の路)
 最も人数が多く強力なジ・ウォーパスは、ウォー・チーフによって指揮され、メンバーの多くもアールーンです(他の月相も入ることができますが)。ワームカマー・ガルーを嫌っていますが、許容はしています。最大の目的はワームの尖兵の殲滅であり、そのためには戦時の協力が不可欠だと気付いているのです。ウォーパスは怒りに燃えていますが、決して馬鹿ではありません。実際このキャンプは、多くのウクテナやレッド・タロンズ、ブラック・フューリーズと手を組んでいます。
 ウォーパスの群れは頻繁に人間の開発現場を襲撃し、可能な限りの破壊を尽くし、必要と考えるなら容赦なく人名をも奪います。ウォーパスのメンバーにはネイティブ・アメリカンの運動家も含まれており、モンキーレンチングや武力抵抗を頻繁に行なっています。しかし、ウォーパスの戦士の闘争がメディアに流れることはありません。ワームの手先は、情報の隠蔽と証拠の隠滅が実に上手なのです。
 
■Ghost Dansers(幽霊踊り)
 ネイティブ・アメリカンの伝統を保持しつつ、兄であるクロアタンの想い出を語り継いでいるキャンプです。ゴースト・ダンサーズの名は1889年のグレート・ゴースト・ダンスに由来し、同時にクロアタンを思い出させるものともなっています。このキャンプは、ワームの影響をピュア・ランドから拭い去るのに魔術的な手段を用いる傾向があり、ウクテナとウェンディゴの二つの部族に広く門戸を開いています。
 ゴースト・ダンサーズはアンブラの中にクロアタンを探すという目標に向かって多くの力を注いでいます。失われたクロアタンの霊と肉とを再び繋ぎあわせることで大地を蘇らせ、ワームを放逐することを目指しているのです。しかし、未だ接触に成功したという報告は聞かれていません。 このキャンプは、他の部族やヨーロッパ人との直接的な対立は将来に悪影響しか及ぼさないと見なしています。また、アメリカ合衆国とカナダ各地において祈祷会(Pow-Wows)を開催し、キンフォークに彼らの文化遺産を思い出させています。
 
■The Sacred Hoop(聖なる輪)
 
 
形質
 全てのウェンディゴはネイティブ・アメリカンです。狼の形態は巨大なシンリンオオカミの姿で、灰色か茶色、あるいはそれらが混ざり合った体色をしています。肩幅は広く、短く強靭な顎を持っています。
 
テリトリー
 ウェンディゴは北米の手付かずの森林地帯に棲みます。人族のウェンディゴの多くは部族民居留地で叛乱を扇動していますが、ワームカマーの都市をさまよい、侵略者の裏庭で戦い続ける者もいます。
 
保護対象
 ウェンディゴのケルンの周辺では、 伐採業者や鉱夫、ハンターなどが頻繁に姿を消します。こうした場所は人間のみならず、他のガルーにとってさえ暗く恐ろしい場所と見なされています。ウェンディゴは、これ以上土地が奪われていくのを1インチたりとも堪え忍ぶ気はありません。ブルドーザーとチェインソーと銃から残された森を護るためには、最後の血の一滴まで振り絞る覚悟です。同じように人間のいとこたちをも護りますが、人間たちを自立させることも目指しています。多くのネイティブ・アメリカンは、ヨーロッパ人と同じくらい、ガルーに関しては無知です。しかし、自分たちの同盟者の正体と世界の真実に気付いている者は、可能な限りの手助けをしてくれます。
 
名前
 ウェンディゴは人間のキンフォークが使うような、ネイティブ・アメリカンの名前を持ちます。
 ホーミッド・ネームの例としては、Sitting Bull(座っている(=決して動じない)牡牛)、Mourning Dove(ナゲキバト)、Springing Elk(跳ね回るエルク)、Yellow Dog(黄色い犬)、Whirling Medicine Cloud Sacred Horses Ghost(疾走する魔法の雲の聖なる馬の霊)、といったものがあります。
 ほとんどのネイティブ・ネームは、その人物の最大の偉業や個性に由来します。上記の例は歴史上の人物が実際に持っていた名前です。しかしウェンディゴがガルー社会で使う名は、人間としての名とは異なる場合がほとんどです。例えば、Whirling Medicine Cloud Sacred Horses Ghostが人間としての名だとすれば、ガルーとしての名はWyrm-Raker(ワームの掃討者)などになります。
 
台詞
「おお偉大なる母よ、我らの狩りを導き給え! 我らが獲物は素早く狡く、その臭いは我らの鼻からするりと逃げ去ってしまう。我ら貴方の戦士に風を送り、我らの矢を真っ直ぐに導き、ワームの肉を貫かせ給え。牙と爪もて戦う我らを奴等の毒から護り給え。我らは貴方の名において怪物たちを屠ろう、偉大なる母よ!」
――ミッドナイト・オブ・ジ・イヤー、ウェンディゴのガリアード
 
偏見
■ブラック・フューリーズ―― 信頼に値する、勇敢なワイルドの護り手だ。だが、男を敬わないのは愚かとしか言えない。
■ボーン・ナウアーズ―― 奴等は弱い。奴等は白人の都市に住み屑を食って生きている。奴等はガルーの名に値しない。
■チルドレン・オブ・ガイア―― 優しい心を持っているが、あまりに優しすぎる。敵はあくまで敵でしかないことを知る必要があるだろう。
■フィアナ―― 海を越えてやってきて、いつでも歌い騒いでいる。まあ、我慢できないほどではない。
■ゲット・オブ・フェンリス―― 武勇の名の下に我々を裏切った最低の連中だ。盲目的な暴力の中にワームを抱いている。
■グラス・ウォーカーズ―― 奴等の心はあまりにワームに近いところにある。ガイアが奴等の存在を我慢しているのはまったく不思議というほかない。
■レッド・タロンズ―― 彼らもまた、死にゆく血筋だ。ワームブリンガーによって絶滅へと追いやられ、ヨーロッパ人を増長させている。
■シャドウ・ロード―― ゲットと同じぐらい悪い! 傲慢で自己中心的な征服者で、我々を自分のものだと考えている。
■サイレント・ストライダーズ―― 本当のヨーロッパ人ではないし、その知識には価値がある。同盟者ではなく、友人と見なそう。
■シルバー・ファングス―― 確かに血統は素晴らしい……ヨーロッパ人にとっては。どちらにせよ正気ではない。
■スターゲイザーズ―― ヨーロッパ人の中では唯一侵略に荷担していない。他の連中とは違って、平和のために働いている。個人を見て判断を下すべきだろう。
■ウクテナ―― 我が同胞。たとえ純粋なる路から滑り落ちたとしても、他の連中よりは遥かに純粋だ。 

 
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