■経歴職業表
1d100　職業
01-10　　貴族
11-15　　司祭
16-25　　戦士
26-45　　商人
46-55　　職人
56-75　　船乗り
76-80　　代書屋
81-85　　吟遊詩人
86-90　　漁師
91-95　　農夫
96-99　　盗賊
　 00　　　乞食

■貴族
　海賊王の血を引く、島の支配階級。
1.<信用>：1d100％＋交渉ボーナス
2.<航海術>：40％＋知識ボーナス
3.<船長>：40％＋知識ボーナス
4.最初の武器：40％＋攻撃と受けのボーナス
5.2番目の武器：20％＋攻撃と受けのボーナス
6.貴族は選んだ２つの武器とシー・レザー・アーマー、<信用>x100LBの現金、<信用>x10000LBの価値がある財産（船、カリスの大邸宅、荘園など）を持ってゲームを始める。
7.以上の技能に加えて、もう一度経歴職業表を振ること。貴族、司祭、戦士、商人の目が出たら以下に示す追加の技能を得る。その他の結果は無視される。

□貴族の追加経歴表
貴族：キャラクターは島を治める8人の伯爵の家系に属する。<信用>が80％＋交渉ボーナスになる。
司祭：キャラクターは島の教会の高位の聖職者でもある。貴族の技能に加えて司祭の技能を得る。
戦士：キャラクターは島の軍隊の士官でもある。貴族の技能に加えて戦士の技能を得る。
商人：キャラクターはゴルダーの恩恵を受けた大商人でもある。貴族の技能に加えて商人の技能を得る。また、商人の信用表では貴族の<信用>の数値を適用すること。

■司祭
　紫の街では司祭は尊敬されている。修得する技能は宗派によって様々である。信仰する神は、後述の一覧からプレイヤーが自由に選んでよい。
1.<共通語の読み書き>：INTx5
2.<信用>：25％＋交渉ボーナス
3.<説得>：25％＋交渉ボーナス
4.<応急手当>：40％＋知識ボーナス
5.<世界知識>：25％＋知識ボーナス
6.ダガーの習熟：30％＋攻撃と受けのボーナス
7.信仰する宗派による追加技能（後述）
8.司祭は教養階級に属するため、キャラクターが他の言語の読み書きに関して修得する追加の技能はすべて、同様に他の言語の会話技能と見なされる。
9.25歳を超えて司祭として過ごした1年ごとに、INTを＋1できる。ただしその際、プレイヤーは3d10で現在のINTより高い目を振らなければならない。
10.ゲーム開始時点で2d6点のエイラーンを持っている。
11.キャラクターはダガーと儀式用のローブを持っている。また、神殿から毎月5d100LBの収入がある。

□信仰
ゴルダー：<商売>；50％＋交渉ボーナス、<物品鑑定>；50％＋知識ボーナス
アーキン：1つの<知識>；40％＋知識ボーナス、<記憶術>；40％＋知識ボーナス、最初の<その他の言語の読み書き>；60％＋知識ボーナス、2つ目の<その他の言語の読み書き>；40％＋知識ボーナス
ドンブラス：選択武器の習熟；50％＋攻撃と受けのボーナス、<工作>（鍛冶屋）；20％＋知識ボーナス
ストラーシャ：<ボート>；60％＋運動ボーナス、<泳ぎ>；70％＋運動ボーナス、<船長>；30％＋知識ボーナス
ラサ：<歌唱>；40％＋交渉ボーナス、<歌謡知識>；40％＋知識ボーナス、<楽器演奏>；40％＋操作ボーナス

■戦士
　紫の街の島の戦士は、陸海の2つに大きく分けられる。任務表を振って、キャラクターのタイプを決めること。

□任務表
1d100　タイプ
01-20　　衛兵
21-50　　傭兵
51-90　　水兵
91-00　　海兵

衛兵：市街、港、市場、神殿をパトロールする。最初の武器；40％＋攻撃と受けのボーナス、2番目の武器；30％＋ボーナス、3番目の武器；20％＋ボーナス、<聞き耳>；25％＋知覚ボーナス、<観察>；25％＋知覚ボーナス。選んだ3つの武器とプレート・アーマー、INTx1d20LBを持つ。

傭兵：ボディガードとして雇われることが多い。最初の武器；50％＋攻撃と受けのボーナス、2番目の武器；40％＋ボーナス、3番目の武器；30％＋ボーナス。選んだ3つの武器と好きな鎧、INTx1d20LBを持つ。

水兵：紫の街の島では最も多い。最初の武器；50％＋攻撃と受けのボーナス、2番目の武器；40％＋ボーナス、3番目の武器；30％＋ボーナス、武器以外の船乗りの技能と利点。選んだ3つの武器、レザー・アーマー、INTx1d20LBを持つ。

海兵：海軍のエリート。最初の武器；70％＋攻撃と受けのボーナス、2番目の武器；60％＋ボーナス、3番目の武器；50％＋ボーナス、<ボート>；60％＋運動ボーナス、<登はん>；50％＋運動ボーナス、<索具登はん>；75％＋運動ボーナス、<泳ぎ>；60％＋運動ボーナス、<縄結び>；70％＋操作ボーナス、<バランス>；60％＋知覚ボーナス。選んだ3つの武器、シー・レザー・アーマー、INTx1d100LBを持つ。

■商人
　街角の行商人から、カルテルや船団を率いる大商人まで。紫の街では、誰もが金持ちになりたいと願っている。
　商人の幸運さを量るため、1d100を振って信用表を参照する。この数値はそのまま<信用>技能になる。

□信用表
1d100　段階
01-25　貧乏商人
26-50　そこそこの商人
51-75　成功した商人
76-89　富裕な商人
90-00　豪商

貧乏商人：商売を始めたばかりの商人か、財産を失った商人。<商売>；30％＋交渉ボーナス、<説得>；30％＋交渉ボーナス、<物品鑑定>；50％＋知識ボーナス、<共通語の読み書き>；INTx1、選択武器習熟；30％＋攻撃と受けのボーナス。行商の荷物か小型の荷車、選んだ武器1つ、INTx10LBの価値がある商品、INTx1d100LBの現金を持つ。

そこそこの商人：それなりにうまくやっている商人。<商売>；45％＋交渉ボーナス、<説得>；40％＋交渉ボーナス、<物品鑑定>；60％＋知識ボーナス、<共通語の読み書き>；INTx3、選択武器習熟；35％＋攻撃と受けのボーナス。市場の露店、選んだ武器1つ、INTx100LBの価値がある商品、INTx2d100LBの現金を持つ。

成功した商人：安全なビジネスや商品の輸出入によって地位を確立した商人。<商売>；60％＋交渉ボーナス、<説得>；50％＋交渉ボーナス、<物品鑑定>；70％＋知識ボーナス、<共通語の読み書き>；INTx5、選択武器習熟；40％＋攻撃と受けのボーナス。商店、出来のいい武器1つ、INTx1000LBの価値がある商品、INTx3d100LBの現金を持つ。

富裕な商人：自分の船を持ち、製造業や輸出にも携わる大商人。<商売>；75％＋交渉ボーナス、<説得>；60％＋交渉ボーナス、<物品鑑定>；80％＋知識ボーナス、<船長>；25％＋知識ボーナス、<共通語の読み書き>；INTx5、選択武器習熟；45％＋攻撃と受けのボーナス。船、倉庫、素晴らしい武器1つ、INTx10000LBの価値がある商品、INTx4d100LBの現金を持つ。

豪商：紫の街の社会に大きな影響力を持つ、カルテルのトップクラスの商人。<商売>；90％＋交渉ボーナス、<説得>；70％＋交渉ボーナス、<物品鑑定>；90％＋知識ボーナス、<船長>；50％＋知識ボーナス、<共通語の読み書き>；INTx5、選択武器習熟；50％＋攻撃と受けのボーナス。船団、会計事務所、幾つもの倉庫、非常に素晴らしい武器1つ、10000x1d100LBの価値がある商品、INTx5d100LBの現金を持つ。

■職人
　紫の街の島は、多くの業者がギルドを作る工業先進国家でもある。職人の詳しい技能はプレイヤーの選択に委ねられる。紫の街の島には、船大工、大工、帆職人、縄職人、鍛冶屋、刀鍛冶、鎧職人、建築家、刺青師、織工、織絨工、染物師、宝石職人、航海術者などなど、様々な職が存在する。
　職人には3つのレベルがある。職人経験表を振って、キャラクターのレベルを決めること。

□職人経験表
1d6　タイプ
1-3　弟子
4-5　徒弟
　6 　師匠

弟子：<工作>；50％＋知識ボーナス、<捜索>；20％＋知覚ボーナス。DEX＋1。レザー・アーマー、工具、INTx1d20LBを持つ。

徒弟：<工作>；70％＋知識ボーナス、<捜索>；40％＋知覚ボーナス。DEX＋2。レザー・アーマー、工具、INTx1d100LBを持つ。

師匠：<工作>；90％＋知識ボーナス、<商売>；25％＋交渉ボーナス、<信用>；40％＋交渉ボーナス、<捜索>；60％＋知覚ボーナス。DEX＋3。工具と原料が揃った工房、レザー・アーマー、INTx3d100LB分の貯蓄を持つ。

■船乗り
　紫の街の島は最大の海運国家であり、船乗りの質にも定評がある。
1.<ボート>：50％＋運動ボーナス
2.<登はん>：40％＋運動ボーナス
3.<索具登はん>：75％＋運動ボーナス
4.<泳ぎ>：50％＋運動ボーナス
5.<縄結び>：70％＋操作ボーナス
6.<バランス>：50％＋知覚ボーナス
7.武器習熟：40％＋攻撃と受けのボーナス
8.選んだ武器とレザー・アーマー、INTx1d20LBを持つ。
9.上記の技能に加えて、船員表で船の中での役割を決め、該当するタイプの技能を修得する。

□船員表
1d20　タイプ
1-15　普通の船乗り
　16　　コック
　17　　シャンティマン
　18　　甲板長
　19　　航海士
　20　　船長

コック：船の中では最も人気のある人物か、さもなければ最も嫌われている人物。その差は料理の腕前による。<工作>（料理）；50％＋知識ボーナス、<応急手当>；25％＋知識ボーナス。INTx2d20LBを持つ。

シャンティマン：舟唄で船員の仕事の調子を取る役目であり、与えられた特権を楽しんで行使する。<歌謡知識>；25％＋知識ボーナス、<船長>；10％＋知識ボーナス、<歌唱>；50％＋交渉ボーナス。INTx2d20LBを持つ。

甲板長：船員の取りまとめ役。ガタイがでかくて暴力的なのが定番。STRとSIZに＋1。<パンチ>；50％＋攻撃ボーナス、<船長>；10％＋知識ボーナス。INTx3d20LBを持つ。

航海士：操舵手。船の中では船長に告ぐ地位。<航海術>；80％＋知識ボーナス、<船長>；40％＋知識ボーナス、選択武器習熟；50％。INTx5d20LBを持つ。

船長：船の監督責任を負う。ほとんどの場合船の所持者は雇い主だが、POWx1以下を振れば、船はキャラクターが所持するものとする。<航海術>；80％＋知識ボーナス、<船長>；80％＋知識ボーナス、選択武器習熟；60％。INTx10d20LB、シー・レザー・アーマーを持つ。

■代書屋
　紫の街の島では、代書屋は重要な職業である。士官の誰も読み書きができない場合、船には必ず一人代書屋が乗り込む。
1.<共通語の読み書き>：INTx5
2.<その他の言語の読み書き>：40％
3.代書屋は教養階級に属するため、キャラクターが他の言語の読み書きに関して修得する追加の技能はすべて、同様に他の言語の会話技能と見なされる。
4.最初の知識技能：40％＋知識ボーナス
5.2番目の知識技能：30％＋知識ボーナス
6.3番目の知識技能：20％＋知識ボーナス
7.<地図製作>：30％＋知識ボーナス
8.<記憶術>：30％＋知識ボーナス
9.ダガーの習熟：30％＋攻撃と受けのボーナス
10.INTx1d100LB、ダガー、筆記用具を持つ。

■吟遊詩人
　人々に愛されるラサの申し子。上手な楽人は島のどこでも歓迎される。
1.<歌唱>：70％＋交渉ボーナス
2.<楽器演奏>：60％＋操作ボーナス
3.<歌謡知識>：50％＋知識ボーナス
4.<ジャグル>：30％＋操作ボーナス
5.<手業>：30％＋操作ボーナス
6.<体術>：30％＋運動ボーナス
7.選択武器習熟：30％＋攻撃と受けのボーナス
8.楽器とカラフルな衣装、選んだ武器、(INT+POW)x1d100LBを持つ。

■漁師
　紫の街の島の屋台骨。ストラーシャを信仰し、家々に魚をもたらす人々。
1.<バランス>：30％＋知覚ボーナス
2.<ボート>：60％＋運動ボーナス
3.<工作>（釣り）：50％＋知識ボーナス
4.<泳ぎ>：30％＋運動ボーナス
5.トライデント習熟：30％＋攻撃と受けのボーナス
6.ナイフ習熟：30％＋攻撃と受けのボーナス
7.武器とレザー・アーマー、手漕ぎボート、釣道具、INTx1d20LBを持つ。

■農夫
　貴族の荘園から小作農地まで、農夫は島のどこででも見られる。農夫のキャラクターの作り方は、ルールブック[2.3.6]を参照。加えて、25％＋攻撃と受けのボーナスでサイズに習熟している。

■盗賊
　処罰が厳しいため、紫の街の島に盗賊は稀である。盗賊のキャラクターの作り方は、ルールブック[2.3.9]を参照。

■乞食
　紫の街の島は、乞食にとっては新王国のどの場所よりも厳しい場所である。乞食の作り方はルールブック[2.3.10]を参照。

■魔術師
　紫の街の島の魔術師は、ストラーシャかラサの教団で訓練された精霊魔術師である。INT+POWが32以上の司祭は自動的に魔術師となる。条件を満たした貴族と商人は、50％の確率で魔術師としての訓練を積んでいる。他の職業のキャラクターは、ゲームを通して魔術師になるしか道はない。
　魔術師はINT+POWに等しい<召喚>技能を持つ（訳注：デーモンマジック導入後のルール）。召喚できるのは風か水の精霊のうちどちらかになる。

新しい鎧：シー・レザー
　重く、通常より耐久力に優れたレザー・アーマー。金属のスカルキャップと一緒に装備される。シー・レザーは通常の1d6-1ではなく、1d6のダメージを食い止める。これを作っているのは紫の街だけであり、通常の3倍の300LBで買うことができる。

新しい技能
商売
　交渉系。自分の好きな値でアイテムを売買するための技能。使用時には、付け値と言い値が2％違うごとに<商売>技能を−1して判定する。
　これはルールブック[2.3.3]の、ゲーム開始時の商人が持っていてしかるべき技能なので、GMが認めるなら、50％＋交渉ボーナスの値で、既存の商人キャラクターにこの技能を持たせてもよい。

ボート
　運動系。オールやセイルによって動く小型の舟を操る技能。また大型船の上においては、与えられた命令をどれだけ正確にこなせるかを示す技能としても使われる（<船長>と対になる）。
　ルールブック[2.3.4]の船乗りの技能や既存の船乗りキャラクターの技能に、50％＋運動ボーナスの値でこの技能を加えてもよい。

楽器演奏
　操作系。この技能の内容は、これまでは<歌謡知識>に含まれていたことに注意。

船長
　知識系。2人以上の乗組員がいる船における指揮能力を表わす。帆の上げ下ろし、航路設定、見張りの当直など、船の運用に必要な様々な仕事の割り振りはこの技能によって処理する。嵐や海賊の襲撃など、突然のアクシデントに際しての船長の対応の素早さもこの技能で判定する。
　航海中、船長は1日ごとにこの技能で判定し、成功すればその日は何事もなく終わる。クリティカル成功なら距離を稼げる。失敗した場合は進む距離が短くなり、ファンブルであれば何らかの災難が船を襲う。
　あるいは、1回の航海に1度だけこの技能で判定して、他のイベントには<航海術>を使うことにしてもよい。
　ルールブック[2.3.4]の船乗りの初期技能や既存の船乗りキャラクターにこの技能を持たせてもよい（ただし航海士か船長である場合に限る）。航海士は40％＋知識ボーナス、船長は80％＋知識ボーナス。

世界知識
　知識系。新王国の様々な事象をキャラクターが知っているかどうかを表わす技能。地理的、歴史的な知識を含む。
　この技能は経験によって成長することはないが、<世界知識>を持つ2人のキャラクターが1日かけて知識を交換し合えば、互いに1d3点技能が伸びる。<世界知識>は法の教会が教えている。
　ルールブック[2.3.7]の司祭の初期技能や、既存の司祭キャラクターに<世界知識>を持たせてもよい。その場合、成功率は25％＋知識ボーナスとなる。